ホテル代・交通費・現場での諸経費などの出張旅費は、実費精算でなく日当として精算することで節税対策になります。
出張が多い場合は検討しましょう。
※個人事業主の方はこの方法は使えません。
この記事のもくじ
出張日当で節税?
会社が社長に出張手当を支払うと、次のようなメリットがあります。
- 給与扱いされない
- 会社の経費になる
つまり、所得税を課税されずに会社からお金を受け取ることができます。
例えば、宿泊費として1泊1万円支払って、実際は7,000円のホテルに泊まった場合、差額の3,000円は所得税が課税されず、そのままポケットに入れることができます。
会社では支払った1万円が費用として計上されます。
…若干セコい話ですが、出張が多い場合、1年通すと馬鹿にできない金額になったりします。
細々した経費を実費精算せず、定額支給にすれば経理が楽というメリットもあります。
非課税にするための条件
出張日当が非課税と認められるためにはいくつかの条件があります。
- 実費精算していない
- 金額が適正か?
- 旅費規程を作成する
この3つです。
実費精算していたらダメ
ホテル代や交通費など、出張にかかった経費を全て実費精算している場合、
それとは別に日当を支払うと、給与として扱いますので所得税が課税されます。
出張旅費手当の考え方は、出張によって生じた普段かからない出費の埋め合わせです。
「出張お疲れ様!お小遣いあげます!」という意味ではないのです。。。
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実費精算していたら埋め合わせする必要がなく、ただの二重取りになるので気を付けてください。
金額が適正か?
その旅費や手当が高額すぎる場合は給与となります。
具体的にいくらまでならOK、という決まりはなく、社会通念上(一般常識)で考えて妥当かどうかを判断する必要があります。
- 同業・同規模の他社と比べて相当か
- 社長と一般社員とのバランスはとれているか
この2点を考慮します。
あえて極端な例を出すと
- 売上5千万円の中小企業が1日5万円の日当を社長に払っていた
- 従業員は日当1,000円、社長は10万円
- 宿泊費1泊2万円、日当1日3万円払っていたが、実際は宿泊費5,000円しかかかっていなかった
これらは「常識的に考えておかしい」という感覚になると思います。
金額設定は会社ごとに個別的に考えるものですから、顧問税理士などと話し合って決定すべきです。
同業同規模の他社の事例を参考にしても良いでしょう。
旅費規程を作成する
上記のポイントを折り込んだ「旅費規程」を作成する必要があります。
この旅費規程を書面として残し、出張があった際はその規定に乗っ取って出張手当を支払う、といった運用を徹底しなければなりません。
給与となってしまった場合
給与となってしまった場合は…
- 所得税の源泉徴収義務が生じ
- 法人税は役員賞与なので損金にならず
- 消費税の課税仕入にもならない
3つの税金が追徴されることも考えられます。。。
「非課税なんだ」という点を都合よく解釈せず、しっかりとした運用をしましょう。
「思ったように利益が出ない」「手元にお金が残らない」「税金が高すぎる」
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1989.3.6生まれ。妻・娘と3人暮らし。
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