貸借対照表(B/S)の仕組みをざっくり解説!

貸借対照表




P/Lに比べてとっつきにくい印象のある貸借対照表(B/S)。

利益のチェックはするけど、B/Sはよくわからなくて見ていない…という方も多いかもしれません。

ですが、実は会社経営者にとっては、損益計算書以上にこの貸借対照表を使いこなせるかどうかが重要なポイントです。

貸借対照表(B/S)の目的は、会社の財政状態を表すこと。すなわち、調達したお金(負債・純資産)をどのように運用しているか(資産)を把握することにあります。

…という小難しい前提を、イメージと簡略化した図解でざっくり理解してもらおう!という趣旨の記事です。

貸借対照表は、会社の「健康診断書」だ!

まずはB/Sの役割についてです。

損益計算書が「会社の成績表」なら、貸借対照表(B/S)は「健康診断書」と言えます。

我々人間は、普段の生活習慣の積み重ねで体が作られ、健康状態の良し悪しが決まってきますよね。

例えば、普段から運動をして食事にも気を使っているAさんと、慢性的な運動不足で酒タバコが大好きなBさんとでは、当然健康診断の結果はBさんよりAさんのほうが良いはずです。

同じように、会社のB/Sにも過去の蓄積や日々の積み重ねが現在の健康状態となって現れます。

そしてこの2人が同じ運動をしたとしたら、Aさんのほうが病気の心配が少なく、今後もバリバリ稼げそうな感じがします。逆にBさんは病気で仕事を休みがちになってしまうかもしれません。

会社に置き換えると、現在の数字から未来を予測することもできます。

損益計算書は1年ごとに区切られるため、1年以上前のことや未来のことはわかりません。ここが大きな違いです。

損益計算書で利益が出ていても、貸借対照表を見なければ会社の中身までは判断できません。

B/Sの仕組みを図解してみる

超簡略化したB/Sの図解です。


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貸借対照表は次の図のように、「資産」「負債」「純資産」の3つの区分に分かれています。

左側が「会社の財産」で、右側が「その出どころ」です。

それぞれがどんなものか見ていきましょう。

資産って?

お金・お金になるものが資産です。

代表的なモノを挙げてみます。

お金…現金、預金

お金になるもの…売掛金、商品、土地

売掛金は回収すればお金になりますし、商品や土地は売ればお金になりますね。

負債って?

お金が減るものが負債です。

他人から借りたお金と考えてみて下さい。お金を借りたら返す義務がありますよね?

代表的なものは…買掛金、預り金、借入金など。

買掛金や未払金は払わなければいけませんし、預り金は預かっているだけのもの。借入金は返さなければいけません。

全てお金が将来的に減っていくものです。

純資産って?

返さなくていいお金が純資産です。

株主が出資したお金、つまり社長が会社を作るときに払った資本金。

加えて会社が今まで稼いだ利益の蓄積(後述)である利益剰余金。

このお金は誰かから借りているわけではないですよね?だから返す必要がありません。

「自己資本」という呼び方もあります。こちらのほうが返さなくていいというイメージがしやすいかもしれません。


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純資産は、他人に依存しない会社自身の力が現れますから、非常に重要です。

資産・負債は流動・固定に分かれている

上でB/Sを3つに区分しましたが、資産と負債はさらに2分割されています。


資産はお金になりやすい順に上から並んでいて、負債はお金が出ていきやすい順に並んでいます。

1つ1つ見ていきましょう。

流動資産

1年以内にお金になるものが流動資産です。

現金預金はお金そのもの。売掛金はすでに売れた商品代金の未回収。商品は売れればお金になる。

これらは基本的に1年以内にお金になりますね。かつ、上からお金になりやすい順に並んでいます。

固定資産

すぐにお金には代えられないのが固定資産です。

建物・土地・車は売ることではなく使うことを前提に持っていますよね(不動産業者や自動車販売業は別ですが)。

流動負債・固定負債

ここも資産と同じく、「1年以内」がキーワードです。

資産は「お金・お金になるもの」ですが、負債は「お金が減るもの(借りたお金)」でしたね。

つまり、流動負債は「1年以内にお金が出ていくもの」固定負債は「1年を超えたらお金が出ていくもの」に分かれています。

こちらもお金が出ていきやすい順に上から科目が並んでいます。

利益剰余金は会社の積み重ねが現れる

B/Sの純資産にある利益剰余金。これはP/LとB/Sを繋ぐ役割を担っています。

次の図を見てください。

第1期のB/Sでは利益剰余金は100円です。第2期に入り、会社は50円の利益を出しました。これが第2期のB/Sにプラスされ、100+50=150となっています。

利益剰余金は、会社が設立されてから現在までの利益の積み重ねの金額です。

この例の場合、この会社は第1期で100円の利益を出しているということがわかります。

毎年利益を出している会社は、この金額がどんどん膨らみます。逆に赤字続きの会社は、ここがマイナスになったりもします。

会社が設立されてから現在までの努力の結晶と言えるでしょう。

利益剰余金の金額を持ち出して「大企業は内部留保を溜め込んでいる!」という報道が一時期多かったのですが…

利益剰余金は全てお金で残っているわけではありません。サラリーマンは給料の全額を貯金していますか?生活費や成長するための自己投資にも充てますよね?

そうやって内部留保=利益剰余金は、形を変えて会社の投資に回っています。内部留保は多ければ多いほど、その会社は儲けて成長している、ということになりますし、内部留保が多い=悪、溜め込んでいる、という図式はおかしな話です。

剰余金、って名前が勘違いのもとなんでしょうか…。

まとめ

B/Sは会社の健康状態をチェックするもの。

資産はお金・お金になるもの、負債はお金が出ていくもので、それぞれ上からお金になりやすい・出ていきやすい順にならんでいる。

利益剰余金は今までの会社の利益の積み重ね。

とりあえずは、役割と大まかな仕組みを理解していただければOKです。

この記事を書いた人 入野 拓実
独立3年目の30歳。自称「とっつきやすい系税理士」
『得意分野⇒フリーランスの法人化/中小企業の経営分析/自力申告サポート/独立起業支援』
ブログは平日毎日更新。遠方・スポットにも対応。セミナー自主開催。
1989.3.6生まれ。妻・娘(3歳)と3人暮らし。
エンジョイゲーマー・音楽オタク。基本カジュアル。
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ABOUTこの記事をかいた人

音楽オタクで一児のパパな30歳の税理士。 遠方の方やスポットのご相談にも対応しています。 得意分野 → 法人成り・財務分析・残るお金を最大化するためのアドバイス。 ブログは平日毎日更新、フリーランスや社長向けの財務・経理や、自分のワークスタイルについて書いています。