繰越欠損金を期限切れさせずに使い切って節税

純損失の繰越控除




過去の赤字を繰り越して黒字と相殺できる制度、繰越欠損金。

繰り越せる年数には期限があるので、相殺しきれずに期限切れになってしまうことがあります。

繰越欠損金の制度・期限と、期限切れさせずに最大限活用するための工夫について記事にします。

繰越欠損金とは?

過去の赤字と当期の黒字を相殺することができる制度です。

純損失の繰越控除

1期目の赤字300万円を、

 

  1. 2期目…黒字100万円と相殺→所得0 300万円-100万円で残り200万円
  2. 3期目…黒字150万円と相殺→所得0 200万円-150万円で残り50万円
  3. 3期目…黒字200万円と残額50万円を相殺→所得150万円 残り0円

 

このように、赤字を繰り越す→次年度以後の利益と相殺(利益を減らす)することができます。

 

例えば、過去10年赤字だったのに、今年利益が出たからってその利益にまるまる税金が課されたら苦しいですよね。。。

できるだけ過去の業績も考慮して課税します、という国側の優しさがみえる制度です。

 

繰越欠損金の期限

赤字を繰り越すことができる繰越欠損金ですが、繰り越せる年数には制限があります。

その期限は、現在は9年(H30.4.1~開始事業年度においては10年)です。

つまり、平成21年3月期に発生した繰越欠損金は、平成30年3月期までしか繰り越せません。

それ以降に欠損金が残っていても、消滅してしまうんですね。


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期限切れを待たずに使い切るための工夫

もし期限が切れそうな欠損金があり、このままでは使い切れそうもない場合に、無策で期限切れにするのはもったいないです。

一工夫して使い切れないか探ってみましょう。

使い切る=欠損金の分だけ利益を出す必要があります。



「利益を圧縮する」のが基本方針である節税とは逆の考え方です。

 

具体的には、

 

  1. 含み益のある資産の売却
  2. 経費削減
  3. 経理処理を変える

 

などが考えられます。

 

含み益のある資産の売却

具体的には、有価証券などの金融資産や、土地などの固定資産です。

これらの含み益が大きいなら、②や③のような細かいことをする必要はないでしょう。

 

経費削減

利益を増やすためには、売上を伸ばすより経費を減らすほうが楽です。

ただし、手を付けやすく効果的なほど、痛みが伴うことが多いです。

どこまで身を切れるかということになってきます。

 

経理処理を変える

固定資産の所得価額に入れても経費でもOKなものを取得価額に入れる。重要性の低い未払金の計上をやめる。貸倒引当金の計上をやめる。

などなど…。

細かい上に効果はそれほどでもないですが、やらないよりはマシです。

①②ができないならこれしかないでしょう。

 

そもそも論ですが、計画的に欠損金を使いこなすことができるなら、それにこしたことはないでしょう。

この記事を書いた人 入野 拓実
独立3年目の30歳。自称「とっつきやすい系税理士」
『得意分野⇒フリーランスの法人化/中小企業の経営分析/自力申告サポート/独立起業支援』
ブログは平日毎日更新。遠方・スポットにも対応。セミナー自主開催。
1989.3.6生まれ。妻・娘(3歳)と3人暮らし。
エンジョイゲーマー・音楽オタク。基本カジュアル。
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ABOUTこの記事をかいた人

音楽オタクで一児のパパな30歳の税理士。 遠方の方やスポットのご相談にも対応しています。 得意分野 → 法人成り・財務分析・残るお金を最大化するためのアドバイス。 ブログは平日毎日更新、フリーランスや社長向けの財務・経理や、自分のワークスタイルについて書いています。