PayPal×MFクラウド。連携方法、売上時&受け取り時の仕訳を解説




クレジットカードを使ったオンライン決済サービス、PayPal(ペイパル)。
代金の支払いに使えるのはもちろん、自社サービスの代金の受け取りにも使うことができます。

ネットビジネスなら、銀行振込だけでなく、クレジットカード決済のシステムも導入しておきたいところです。
僕自身、単発のサービスに関しては、PayPalでクレジットカード決済を導入しています。

そして、PayPalはMFクラウドやfreeeといったクラウド会計ソフトと同期することができます。
決済方法だけでなく、経理もスマートに行ってみましょう。

MFクラウドとPayPalを同期する

まずは、銀行口座やクレジットカードと同じように、MFクラウドとPayPalを同期します。

左側メニューバーの[データ連携]→[新規登録]で提携設定画面を表示し、カテゴリーは[ビジネス]を選択。
2列目に[PayPal]があるので選択します。

[PayPalと連携する]をクリック。

ログイン画面が表示されるので、[Log In]をクリック。

PayPayのメールアドレス、パスワードを入力し、ログインします。

次の画面で、[許可の承認]をクリック。

画面がMFクラウドに戻ります。
いつのデータから提携するか?を聞かれます。
特に理由がなければ、[取得可能データはすべて取り込む]を選択しておきましょう。
選んだら、[登録する]をクリック。

登録済みの提携サービス一覧の画面に切り替わります。
しばらくの間、[取得状態]のところに待機中を示すグルグルが表示されていますが、少し待つと[正常]に変わります。
これで連携ができたことになります。

トップ画面に戻ってみると、銀行口座やクレジットカードと同じように、PayPalも表示されるようになっています。

これで、MFクラウドとPayPalの連携は完了です。

具体的な仕訳例・処理方法

PayPalの未登録仕訳を確認すると、次のような画面になっています。

金額にマイナスがついているものは、経費の支払い。逆にプラスのものは、代金の入金です。
それぞれ見ていきましょう。


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経費を支払った場合の仕訳

経費の支払いにPayPalを通してクレジットカードを使用した場合は、注意が必要です。
その経費について、

  • クレジットカードで経費計上
  • PayPalでも経費計上

と、ダブって計上されてしまうためです。

具体例を見てみましょう。
この経費は、とあるセミナーの参加費25,000円をクレジットカードで支払ったものです。

クレジットカード側ですでに経費として登録済でした。
ですが、PayPalを通じて決済したので、PayPalを同期した際にも取引データが未登録仕訳としてあがってきます。

これを登録してしまうと、1つの経費を2回計上してしまうことになります。
そこで、PayPal側では、仕訳を登録せずに[対象外]とすることで、ダブり計上を防ぎます。


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経費の支払いに関しては、クレジットカード側のみで登録し、PayPal側では対象外にすること。
加えて、PayPalの残高で支払の決済をしないことも、経理をシンプルにするためのポイントです。

売上代金の受け取りはなく、支払いのためだけにPayPalを使っている場合は、そもそも会計ソフトとPayPalを同期させる必要はありません。
クレジットカードだけを同期させておきましょう。

売上代金の受け取りの場合(入金と同時に売上を計上する場合)

売上を計上するタイミングは、[お客様にサービス提供した時(商品を販売した時)]です。
このタイミングは、業種や取引の形態によってさまざまですし、代金が前払いか・後払いかによっても処理が変わってきます。

まずは、最もシンプルな[入金と同時にサービスを提供(商品を販売)]という例を解説します。
9/19にPayPalで11,000円の入金があり、決済手数料436円が引かれ、同日にサービスを提供した取引例の場合、

[総額]という欄はPayPalで決済した金額の総額です。勘定科目は[売上高]としておきましょう。
その下は補助科目と呼ばれるもので、僕は[コンサルティング]と設定してあります。よくわからなければ[補助科目なし]のままでOKです。

その下の[手数料]は、PayPalから引かれた決済手数料。通常は[支払手数料]でいいでしょう。

この決済手数料は、消費税非課税です。消費税の課税事業者の方は注意しましょう。

右側の[正味金額]は、PayPalに残った手取り額です。
勘定科目は[未収入金]。必要に応じて補助科目に[PayPal]と設定すれば、管理しやすいです。

この例を仕訳にすると、以下のようになっています。

未収入金10,564売上11,000
支払手数料436
[PayPal]という勘定科目を新たに作り、PayPalから取引履歴のcsvデータをダウンロード→MFクラウドに取り込む、という方法もありますが、僕は今回説明したやり方のほうがラクです。

売上代金の受け取りの場合(代金後払いの場合)

決済のタイミングと売上のタイミングがズレている場合もあるでしょう。
後払いの場合、前払いの場合などです。

こういったケースで、決済と同時に売上を計上してしまうと、年度をまたぐときに売上の計上漏れや過大計上がおきてしまいます。
例えば、12/30に11,000円入金され、1/4にサービスを提供した場合。
売上を計上すべきは1/4であり、12/30ではありません。
12/30の段階ではサービスを提供していませんから、[前受金]として処理を行い、1/4にはじめて[売上]とします。

代金は後払いの場合には、サービス提供時(商品販売時)に

売掛金11,000売上11,000

という仕訳を切り、PayPal決済時には[総額]のところの勘定科目を[売掛金]にします。

売上代金の受け取りの場合(代金前払いの場合)

代金は後払いの場合には、サービス提供時(商品販売時)に

前受金11,000売上11,000

という仕訳を切り、PayPal決済時には[総額]のところの勘定科目を[前受金]にします。

代金の引き出しの場合

PayPalから普通預金にお金を移動した場合、普通預金側で、相手勘定科目を[未収入金]として処理します。
これで[未収入金]という勘定科目がゼロになります。

これも例によってダブり防止のため、PayPal側では[未登録]にします。
引き出し手数料が引かれるとまた処理が面倒臭くなるので、5万円未満の引き出しはしないほうがいいでしょうね。

実際のPayPal口座と未収入金の残高をチェックする

経理処理が正しければ、実際のPayPal残高と、[未収入金]の数字は一致します。

PayPalのサイトのこの金額が、

MFクラウド上の残高試算表の未収入金の金額が一致しているか、定期的に確認しましょう。


[編集後記]

昨日は、クライアントの月次、単発メール相談の対応など。

ニンテンドースイッチオンラインのサービス開始。さっそくファミリープランの1年分を申し込みました。
マリオブラザーズなど、懐かしのファミコンのゲームが遊べるので、少しずつやるかもしれません。
加えて、マリオカートにボイスチャット機能が追加されたので、野良で試してみました。
見ず知らずの人たちとワイワイしたり、やたら陽気なイタリア人とコミュニケーションを試みたり。新鮮でした。
ただ、喋りながらだと走りに集中できませんが(;’∀’)

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この記事を書いた人 入野 拓実
独立4年目の31歳。自称「とっつきやすい系税理士」
中小企業やフリーランスの税務顧問、相続税申告のほかに、
自力申告・独立支援・法人化などのコンサルティング業務を行っています。
各種セミナー、執筆実績多数。
1989.3.6生まれ。妻・娘と3人暮らし。
スーツよりセットアップ派。
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