激安・無料の会計ソフトがオススメできない3つの理由




様々な製品、サービスが出ている会計ソフト。
「機能なんてよくわからないし」「計算できればどれでも一緒だ」と考えがちかもしれません。
ですが、安かろう悪かろうなのは、会計ソフトも例外ではありません。

会計ソフトの購入を検討されている理由は、「税理士に丸投げせず、自分で経理をしよう」「自分で申告してみたい」という気持ちがあるからだと思います。

せっかくその気持ちがあるのに、激安や無料の会計ソフトを使ってしまうと、使い勝手の悪さにストレスがたまり、時間がかかり、結局税理士に丸投げ、ということになりかねません。

こういったことを避けるためにも、今回の記事では「会計ソフトにも最低限の料金は払ったほうがいい」という主張をさせて頂きます。

この記事でいう「激安」とは、中古のソフトや、1万円以下で買えてしまうパッケージ版のソフトのことを指します。

理由①:見た目が悪い=操作性が悪い

ソフトの見た目は、操作性に直結します。
見た目が悪いソフトは、避けたほうが無難です。

最近の会計ソフトは、(比較的)見た目・操作性が良い

良いソフトは、見た目がとっつきやすく、どこをどう操作したらどうなるか、わかりやすいものです。

これらがイケてるかどうかは別にして、次に紹介するソフトの前時代感に比べたら、だいぶマシです。
簿記・経理の知識がない方でも操作がしやすいような工夫がされている部分も多いです。

無料・格安激安ソフトの場合

まず、安いソフトの特徴として、見た目(UI)が悪いことが挙げられます。

引用元:フリーウェイ経理Lite

見た目が悪い=操作性が悪い、です。

  • どこに何があるか、押したらどうなるかわかりにくい
  • 専門用語だらけでわかりにくい
  • テンションが下がる

といった弊害があります。

無駄に時間がかかるし、わかりにくいし、マニュアルも充実してないし。
何より、「自分で経理をしよう」という前向きな気持ちが、ソフトのせいで潰されてしまいかねません。

ただ、これは安いソフトに限った話ではなく、高額な専用ソフトでもっと酷い見た目のものもたくさん存在します。

引用元:PCA建設業会計公式サイト

こんな画面、僕ですら見ているだけでクラクラしてきます…。
簿記や経理の知識がない方にとっては、さらにハードルが高いでしょう。「経理」「数字」から遠ざかってしまう一因です。

画面のサンプルを見て、「とっつきにくそうだな」「古臭いな」と感じるソフトは避けたほうが無難です。


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理由②:自動仕訳機能がない

最近の会計ソフトは、自動でデータ入力をしてくれる

最近の会計ソフトは、自動的に仕訳してくれる機能があります。

たとえば、レシートをスマホやスキャナで取り込めば、

自動的に日付・店名・金額などを読み取ってくれます。(スマホだと精度が低めになりがちですが)
足りない部分は(比較的)見た目と操作性の良い画面で自分で追記していきます。

クレジットカードやネットバンクと同期すればさらに便利です。
日付、金額、摘要を自動で入力してくれるのはもちろん、取引内容から勘定科目を推測して自動的に仕訳にしてくれます。

カード明細が「合同タクシー株式会社 柏営業所」となっていれば、それを読み取り、
摘要に「合同タクシー株式会社 柏営業所」、勘定科目は「旅費交通費」と自動的に登録され、日付、金額も自動で入力されます。


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「クレジットカード払いでアマゾンKindleDL」なら、新聞図書費。
「クレジットカード払いでファミマ」なら、消耗品費。

といったように、自動的にデータ入力を行ってくれるため、かなりの時短になり、経理がラクになります。

他にも、AirレジなどのPOSレジシステム、Amazonの購入履歴など、さまざまなサービスと同期することが可能です。

無料・格安激安ソフトの場合

こんなに便利な自動仕訳機能ですが、無料のソフトや、安いインストール型の会計ソフトには実装されていません。

従来通り、1つ1つの取引について、領収書や請求書を見ながら、

  • 取引先
  • 日付
  • 金額
  • 消費税コード
  • 勘定科目
  • 内容

などを入力していく必要があります。

理由③:融通が利かない

Excelやcsv形式でのインポート・エクスポートや、他社会計ソフト・税務ソフトとの連動ができるかどうかも重要です。

最近の会計ソフトは、(それなりに)融通が利く

こういったExcelでの経費データを、

ソフト側にインポートすることができたり、

逆に会計データをExcelデータとしてエクスポートできれば、そこから集計・グラフなどの資料作成、分析など、色々な使い道があります。
各種サービスや他の会計ソフトのcsvデータをインポートしたりすることも可能です。

無料・格安激安ソフトの場合

基本的にこういった機能は備わっていません。あっても、ひと手間かけさせられたりすることが多い印象です。

中古ソフトの悲劇

中古のソフトを家電量販店などで購入するのは避けたほうが無難です。

上述した問題に加え、

  • サポートが切れている(電話もメールも反応なし)
  • 対応OSがWindows7、Macも非対応
  • 他のソフトと連動できない

などの問題で、結局買いなおした方を何人か知っています。
安物買いの銭失いにならないように、購入前に検討しましょう。

無料・激安ソフトレビュー

無料ソフト①:フリーウェイ経理Lite

フリーウェイ経理の無料プランです。
自動仕訳機能は当然なく、見た目もちょっと酷いかな…という印象です。

見た目が悪い=操作性が悪い、ですので、あまりオススメできません。

フリーウェイ経理Lite

無料ソフト②:円簿会計

こちらは無料ながらクラウド型の会計ソフト。

体験版をいじってみましたが、見た目はこんな感じです。

やっぱりちょっとイケてない感じがしますし、クラウド会計ソフトなのに、ネットバンクとの同期などの自動仕訳機能もありません。
ただ、フリーウェイ経理Liteよりは操作性はマシです。

  • 取引量が少ないから自動仕訳はいらない
  • 最低限の簿記の知識はある
  • どうしても無料で使いたい

という方なら、チャレンジする価値はあるかもしれません。

円簿会計

無料ソフト③:ちまたの会計

こちらは法人や個人事業主向けではなく、サークル、PTAなど、非営利組織向けの無料クラウド会計ソフトです。

見た目、操作性は頭一つ抜けている印象ですが…事業者向けではないので、今回は除外でしょう。

ちまたの会計

無料ソフト、激安ソフトは、簿記の知識と経理の経験がある人向け

見た目や操作性で劣る無料・激安のソフトは、最低限の簿記の知識と、経理の経験がある方でないと扱いづらいでしょう。

安くラクに済ませようとした結果、逆に買いなおすお金や、時間がかかってしまう恐れがあります。

個人事業主や小規模法人には、見た目(最低限)、自動仕訳、融通の3つを兼ね備えているfreeeやMFクラウドが現時点でのオススメです。
パッケージ(インストール)型のソフトを毎年買い替えるよりは安く済みますしね。


[編集後記]

昨日、一昨日は事務所内にこもりっきり。打ち合わせも事務所で行いました。

昨日の朝起きて、北海道の地震のニュースに驚きました。
義実家(札幌)は無事だったようで、良かったのですが。停電はまだ続いているようで…。
早急に復旧されること、日常が返ってくることを願います。

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この記事を書いた人 入野 拓実
独立4年目の31歳。自称「とっつきやすい系税理士」
中小企業やフリーランスの税務顧問、相続税申告のほかに、
自力申告・独立支援・法人化などのコンサルティング業務を行っています。
各種セミナー、執筆実績多数。
1989.3.6生まれ。妻・娘と3人暮らし。
スーツよりセットアップ派。
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