勘定科目の「雑費」の正しい使い方。振込手数料は雑費?支払手数料?




勘定科目の雑費は、あまり重要でない細かい経費に対して設定する勘定科目です。

この雑費ですが、なるべく使わないようにしましょう。

  • これも雑費、あれも雑費
  • 勘定科目がわからないから雑費
  • とりあえず雑費

としてしまうと、雑費の金額が大きくなってしまいます。

雑費の金額が大きくなることによるデメリット

雑費の金額が膨らむデメリットとしては、次のようなものがあります。

中身がわからない

何でもかんでも雑費に突っ込んでいると、その中身がわからなくなります。

例えば、「雑費が前期より100万円増えている」ことはわかっても、「どれが」「何故」「どれくらい」増えているのかがわかりません。

きちんと勘定科目を振り分けていれば、「消耗品費が50万円、支払手数料が20万円、外注費が30万円増えたんだな」とわかります。

雑費は何でも入れられる便利な科目ですが、何でも入れてしまうと、何に使ったかわからなくなってしまうのです。そのせいで、経理の重要な役割である、比較や分析がしにくくなってしまいます。

見栄えが悪い、説明できない

雑費として処理すると何に使ったかわからない、というのは、自社だけでなく、第三者から見ても同じです。

何に使っているかわからない金額が多いというのは、決算書の見栄えとしてよくありません。

また、上記のように何に使ったかわからなくなってしまうため、「何故雑費が多いのですか」と聞かれても、答えられません。


-----スポンサードリンク-----

金融機関や税務署などに、「経理をいい加減にやっているな」「何か怪しい」という印象を与えてしまうでしょう。

他の勘定科目に置き換えられないか?を考えてみる

雑費をできるだけ減らすために、雑費として処理しているものが、他の勘定科目にできないかを考えてみましょう。

  • 振込料、ネットバンク手数料→支払手数料
  • ゴミ袋代→消耗品費
  • マット代→賃借料
  • 文房具代→事務用品費or消耗品費
  • 証明書などの手数料→支払手数料

などなど。

適切な勘定科目で処理することで、費用の使途が明確になります。


-----スポンサードリンク-----

銀行の手数料と他の支払手数料が混ざるのが嫌な場合は、「振込手数料」「銀行手数料」という勘定科目を新しく作ってもいいでしょう。勘定科目は、自分も他人も中身がわかりやすいものであれば、自由に決めていいものです。

あえて雑費を使うなら、ルールを徹底する

あえて雑費を使うのであれば、

  1. 金額が少ないもの(1,000円以下)
  2. たまにしか出てこないもの

この2つのどちらにも当てはまるもののみに使うべきです。

例えば、

  • 残高証明書を年に1度だけ取っている
  • 出先だったのでコンビニでコピーをした

などです。

他には、振込料だけは雑費にして他は一切使わない、という方法もあります。

勘定科目で迷ったり、処理する人によって違う処理方法にならないように、しっかりルールを決めておきましょう。

 

無料book「手元にお金を残す方法」&無料LINEマガジン
頑張って仕事をしているのに、売上は上がっているのに、
「思ったように利益が出ない」「手元にお金が残らない」「税金が高すぎる」

こういったお悩みを抱えている方に、
僕のノウハウを「ギュッ」と濃縮した「無料マガジン」をプレゼントします。
実際にお客様に提供し、僕自身も実践している内容を無料で公開!

また、平日毎日配信のLINE講座を読んでいただければ、事業で必要なお金の知識が自然と身につきます。
是非あなたのお仕事にお役立てください。

ダウンロード&購読はこちら
サービスメニュー
遠方の場合でも、ビデオ通話+PC画面共有などで対応しております。 【サービスメニュー】 【その他】
この記事を書いた人 入野 拓実
独立4年目の31歳。自称「とっつきやすい系税理士」
中小企業やフリーランスの税務顧問、相続税申告のほかに、
自力申告・独立支援・法人化などのコンサルティング業務を行っています。
各種セミナー、執筆実績多数。
1989.3.6生まれ。妻・娘と3人暮らし。
スーツよりセットアップ派。
twitter instagram

※当ブログの記事は、投稿日現在の法律に基づいて書いております。 改正や個別的なケースには対応していない場合もありますので、ご注意ください。



記事をシェアしてください!