【税理士試験】受験しながらの就職・結婚・出産の体験談。振り返りつつタイミングについて考える




税理士試験を合格するために一番大切なことは、勉強時間を確保すること。

地頭・環境・気合い・お金(授業料、受験料)なども大切かもしれませんが、それらを活かす大前提として、勉強時間を確保する必要があります。

そこで問題(問題、とあえて書いています)になるのが、

  • 就職(というか仕事)
  • 結婚
  • 出産

など、人生における大きなイベントとの兼ね合いです。本来はハッピーなはずのイベントが、税理士試験のせいでつらいイベントになってしまうのは…。

友人から相談を受け、いろいろ思うところがあったので、自分の体験談をベースに記事を書いてみました。

僕の受験歴について

僕の受験歴をざっくり書くと、こんな感じです。

  • 受験1年目(簿記論合格):働きながらの受験、同棲開始
  • 受験2年目(財表合格、酒税不合格):働きながらの受験
  • 受験3年目(法人税合格、酒税合格):退職後、半年間専念
  • 受験4年目(相続税不合格):働きながらの受験、転職、結婚、病気、妊娠判明、引っ越し
  • 受験5年目(相続税合格):働きながらの受験、出産、育児

こうして書いてみると、「無茶したなぁ」と思わなくもないですが、平均的な受験生と比較して厳しい環境だったかといえば、そうでもないと思っています。

どの職場でもほぼ毎日定時で帰ることができ、半年間専念させていただき(貯金を崩す&現妻の収入で生活)、家事は分担制、育児はほぼ放棄、という環境だったからです。

1年目は長期戦の勉強方法がわからず苦戦、3年目は専念のプレッシャーと戦い税法2科目合格できた喜び、4年目は地獄だったことをよく覚えています。

そんなこんなで、人生のイベントのタイミングについてはいろいろ思うところがありますし、僕はかなりラッキーだったとも思っています。

就職・転職のタイミング

2,3科目受かったら就職、残りは働きながら、という風潮がありますが、本当でしょうか。

実務をこなしながらの勉強は、思っている以上に大変です。話を聞く限り、大手であるほど残業が多いため、特に。

僕は心身ともにあまり体力がないので、怒られた日は引きずったり、外回りが続くと疲れ切ったり、定時で帰れた日でも勉強できないこともありました。どちらもしっかり両立している方は凄いです。。

官報リーチか、最低でも法人or所得を仕留めてから就職、が無難かなぁと思っています。

数年前から、税理士業界は売り手市場です。友人に聞くところによると、新規採用枠もガンガンベースアップしているとのこと。この流れは今後もしばらく続くでしょう。まだ若いなら、焦らないのも選択肢の一つとして考えてみてもいいかもしれません。


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とはいえ生活していかなければいけませんし、働きたい意欲が強い方も多く、試験合格が全てではないのはもちろんです。ただ、(資格試験に限らずですが)若い方が有利な理由は、体力・気力・脳の働きというよりも、その気になれば身軽さを活かして圧倒的な時間を確保できることです。

若くて科目合格してる方って、この業界での市場価値めっちゃ高いみたいですし、専念できる環境があるならば一気に勉強を進めてしまうのも選択肢の一つ、ということも考えて頂ければ。

ちなみに、転職も結構精神的負担が大きく、勉強時間が減ったことを覚えています。

同棲・結婚のタイミング

恋人がいる方にとって、結婚のタイミングは一番の悩みどころです。

僕は会計2科目合格、税法2科目結果待ち(法・酒、どちらも手ごたえまぁまぁ)の段階で結婚しました。今よりだいぶ収入も少なく(妻も働いていたので何とかなっていましたが)、結果的に法・酒を合格できたとはいえ、割とギャンブルだったのかもしれません。


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結婚(同棲)が試験にプラスに作用する点としては、日々の生活の圧倒的な安心感。僕は20歳くらいの頃に実家を出てからずっと精神的に荒んでいましたから、この安心感は勉強にもプラスだったと思っています。しんどい時には支えてもらいましたし。。あと、「妻のためにも絶対に合格する」という、良い意味でのプレッシャーができました。

悪い点は、自分に余裕がなかったりコミュニケーションが不足したりで、ギスギスしがちなことです。今だから軽くブログネタにもできますが、かなり仲が悪い時期もありました。。よく別れなかったなと思います。。

結婚すること・結婚を前提としたお付き合いをするということは、税理士試験の痛みについても共有するということでしょう。恋人(妻、夫)からしてみても、

  • いつ合格するんだろう
  • 結婚したとして、ずっとこの受験生活に付き合うのか

など、不安になるでしょうしね。

試験のせいで夫婦関係が悪化すること、結婚話が流れてしまうことを避けるために、自分の安心感・必死さ、恋人を安心させること、これらのバランスを考えてみましょう。

個人的には、良い意味で精神的に落ち着きますし、良い意味でプレッシャーも増えますし、試験勉強にもプラスに働いたかなと思っています。受験が終わるまでプロポーズしない!と宣言し、短期合格を果たした知人もいます。どちらを選んでも、大切な人がいるというだけで強いのかもしれません。

出産のタイミング

娘を授かったのは、受験生活4年目のGWです。官報リーチの状態で相続税を勉強していた頃です。

5月から試験本番まで、仕事と勉強以外に、

  • 悪阻で弱った妻のヘルプ
  • 家事の負担増
  • 引っ越し

などが重なり、勉強時間は激減し、不合格。誰かのせいにするわけではありませんし、後悔は全くありませんが、かなりしんどかったのは事実です。

翌年リベンジを果たせたわけですが、仕事・勉強・家事・育児の4つをこなすのは難しく、仕事後自習室やファミレスにこもり毎日24時頃帰宅。家事・育児はほとんどしませんでした。。それが一番の心残りです。6カ月頃までの娘のことは、写真や妻の話でしか知りません。ほとんど記憶にないのです…。あの時間は返ってきません。。

家庭がありつつ勉強する場合、ある程度の犠牲は必要で、家族に負担をかけることにもなるということ、子供と接する時間が取れないことを理解しておきましょう。だからこそ、必死になれるという部分もありますが。

家族の理解があって勉強させてもらっているのだから家族も大切にする、という方もいらっしゃいました。僕にはできなかったので、素直に尊敬です。

いつがベストか、ではなく、いつにしたいのか

上記した若い方の身軽さの逆パターンで、何かを得る・背負うものが増える=他の優先順位が相対的に下がる、ということでもあると思っています。

僕は講座代も24回ローンで払うレベルでお金がなかったので必死にならざるを得ませんでしたが、それなりの収入があって・家族がいて・子供もいたとしたら、試験より仕事優先になっていたでしょう。(バランスを取れるタイプではないので)

それが悪いわけではなく、幸せであればそれでいいのです。ただ、試験合格を第一に考えているのであれば、その後の幸せのためにも、就職・結婚・妊娠などのタイミングは少し考えてみるべきです。何も考えずにノリで行動して、なんとかなってきたからこそ、「一歩間違えたらヤバかったな」と思っているので。

しかし、慎重になれ!と言っているわけではありません。いつがベストか?という正解があるわけでもなく、良い悪いがあるわけでもないからです。自分がどうしたいかが一番です。その上で、参考にしていただければ。

 

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この記事を書いた人 入野 拓実
独立4年目の31歳。自称「とっつきやすい系税理士」
中小企業やフリーランスの税務顧問、相続税申告のほかに、
自力申告・独立支援・法人化などのコンサルティング業務を行っています。
各種セミナー、執筆実績多数。
1989.3.6生まれ。妻・娘と3人暮らし。
スーツよりセットアップ派。
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