めんどくさい法定調書合計表を自分で提出する方法・書き方




とても面倒くさい法定調書合計表。

自分で税務関係のことをやっている方にとっては、ちょっとハードルが高いものの1つのようです。

今回は、小規模な会社の法定調書合計表の書き方を解説してみます。

法定調書合計表の全体像

法定調書合計表の様式は、以下のようなものです。

  1. 給与所得の源泉徴収票合計表
  2. 退職所得の源泉徴収票合計表
  3. 報酬・料金~の支払調書合計表
  4. 不動産の使用料の支払調書合計表
  5. 不動産等の譲受~支払調書合計表
  6. 不動産等の売買~支払調書合計表

の6つにわかれています。

小規模な会社の場合、

①、③、④の3つだけを記入するだけでOKなケースが多いです。

 

要は、自分や従業員に給料を払って、外注のフリーランスの報酬や弁護士に顧問料を払って、事業所の地代家賃を払っている。

けど、不動産の売買はしてないし、年内に退職金の支払いをしていない、というようなケースです。

そのケースを前提に解説していきます。

概要欄

まず、一番上の[提出者]欄を記載していきましょう。

会社名などは普通に記載してもらって、

[調書の提出区分]は1、提出媒体は紙で出す場合は[30]、e-taxの場合は[14]と、[給与][報酬][使用]の欄にそれぞれ記載します。

[翌年以降送付]欄に印をつけると、翌年以後は法定調書合計表が郵送されてこなくなります。e-taxで提出する方は印をつけておきましょう。

[本店等一括提出]は特に印をつける必要はありません。


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給与所得の源泉徴収票合計表

[俸給・給与・賞与等の総額]という欄には、1年間に払った全ての給与について、人数・支払金額・源泉徴収税額を記入します。

[左のうち、源泉徴収税額のないもの]という欄には、源泉徴収票の[源泉徴収税額]の金額がゼロの人の人数を記入します。

[源泉徴収票を提出するもの]という欄には、

  • 役員で1年間の給与が150万円超の人
  • 従業員で1年間の給与が500万円超の人
  • 年内に退職して給与が250万円超の人
  • 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出しておらず(他にメインの勤め先がある等)、給与が50万円超の人

この4つのいずれかに当てはまる人の人数を記載します。


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そして、この4つのいずれかに当てはまる人の源泉徴収票を、法定調書合計表と一緒に提出します。

 

報酬・料金・契約金及び賞金の支払調書合計表

たぶんここが一番面倒臭いのかなと。

一般的な会社が記載しなければならないのは、おそらく上から2つ目、[弁護士・税理士等の報酬]でしょう。

[原稿料・講演料等の報酬]もあるかもしれません。

例えば、フリーランスと業務委託契約を結んで報酬を払っていて、源泉徴収をしている場合には[原稿料・講演料等の報酬]欄に記載。

弁護士、社労士、税理士などへ料金を支払っていて源泉徴収している場合には[弁護士・税理士等の報酬]欄に記載します。

 

要は、源泉所得税を引いて支払っている報酬・料金について、記載する必要があるわけです。

(支払先が法人の場合は源泉徴収をする必要はありませんが、記載と提出はします)

 

金額は消費税込でOKです。

1年間の支払が5万円を超えている方については、、法定調書合計表と一緒に支払調書を提出しますので、[支払調書を提出するもの]欄に記載します。

不動産の使用料等の支払調書合計表

不動産の使用料とは、要は家賃や地代です。

1年間に払った地代・家賃の合計金額と支払先の人数を記載します。

 

支払金額が15万円を超える方については、法定調書合計表と一緒に支払調書を提出します。

その人数と金額を[支払調書を提出するもの]欄に記載します。

(法人に支払った地代・家賃については、権利金と更新料のみで15万円を超えているかどうかを判定します)

 

紙で出すか、電子(e-tax)で出すか

紙で出すのか、e-taxで出すのか。

僕が出す時はe-tax一択なのですが、お客様には「e-taxだと逆にめんどくさいので紙で出します」という方も多いです。

電子証明書やらカードリーダーが必要ですし、わけわからん初期設定やe-taxソフトの画面にげんなりしてしまったそうで…。

 

気持ちはわかるなぁ、と。

 

ただ、e-taxは一度環境を整えればラクなのも確かです。

導入はちょっと面倒くさいですが、余裕のある方はチャレンジしてみて頂ければ。

いつまでに出すか・提出期限はいつか

毎年1月31日が期限です。

僕の場合、毎年給与支払報告書の送付とまとめてやってしまっています。


[編集後記]

先週金曜日は、月次を中心に。

娘と2人で柏の葉T-siteの蔦屋書店へ行きました。
娘のテンション高いし、フラペチーノほとんど飲まれるし、てんやわんやに。
2人でゆっくり読書するにはもう少し時間がかかりそうです。

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この記事を書いた人 入野 拓実
独立4年目の31歳。自称「とっつきやすい系税理士」
中小企業やフリーランスの税務顧問、相続税申告のほかに、
自力申告・独立支援・法人化などのコンサルティング業務を行っています。
各種セミナー、執筆実績多数。
1989.3.6生まれ。妻・娘と3人暮らし。
スーツよりセットアップ派。
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