売上が伸びている時、売上高販管費率は下がるべき




販管費は、売上とのバランスを意識することが大切です。

売上と共に伸びていく販管費

ほとんどの会社では、売上が伸びるとともに販管費(経費・固定費のことです)も増えていきます。

例えば2018年度に次のような成績だった会社があるとします。

売上1億2千万円に対し、利益は840万円。販管費は6,360万円です。

比率でいうと、利益率は7%、売上に対する販管費の比率は53%となっています。
悪くない数字です。

 

翌年も利益率と販管費率を維持したまま、売上が20%伸びたと仮定すると、数字はこうなります。

利益率、売上高販管費率を維持したままなので、
売上の伸びと連動して、利益も販管費も増えています。

(粗利率も2018、2019共に40%で固定しています)

 

こういう右肩上がりの会社を見た時、僕は不安がよぎります。
「販管費が増えすぎじゃないか」ということです。

「販管費は増えるのは仕方ない。売上高に対する販管費の比率さえ高くならなければ良いじゃないか」
という考え方もできるでしょう。

ですが基本的には、「売上高が伸びているなら、売上高販管費率は下がるべき」です。

売上高が伸びている時、売上高販管費率は下がるべき

「売上高販管費率」は下がるべき理由として、「販管費の多くは固定費だから」ということがいえます。

また例を挙げてみます。
2020年は、売上高が20%落ち込んでしまったとしましょう。

すると、一気に赤字転落してしまいます。
原因は、2019年に増やした販管費が、売上減少によって賄いきれなくなったからです。


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販管費の多くは、給料や地代家賃など、売上の増減にかかわらず一定額発生するコスト、
つまり、固定費です。



固定費は、売上が減ったからといってすぐに削減できるわけではありません。

売上が1億4,400万円だろうと、1億2千万円だろうと、固定で同じ金額が発生するのです。
(説明の都合上、今回めちゃくちゃ極端な例にしているのは確かですが)

 

売上が伸び続けていれば採算は合うのですが、下がった時にはこの例のように一気に苦しくなります。
そして「固定費=売上に直接必要のないコスト」と考えれば、売上高と連動して固定費が増えすぎるのは、問題です。

販管費率を下げるための対策

結論として、「売上が伸びている時に、売上高販管費率が下がっていくべき理由」は、
「売上が下がった時に苦しまないため」です。

販管費を絶対に増やすな、と言っているわけではありません。
比率、すなわち売上とのバランスに注意すべき、売上が下がった時のことを想定すべき、ということです。

 

対策としては、

  • 営業利益率が伸びているかをチェック
  • 売上高販管費率が下がっているかをチェック
  • 売上減少時の予測を立てておく

といったことがあります。

 

先ほどの例を3年間並べてみて、

2019年の段階で、

  • 利益率が伸びていないな
  • 販管費率が下がっていないな
  • 売上が2018年の水準に戻ったら、赤字転落してしまう

といったことがわかっていれば、早期対策もできたはずです。

売上が伸びている時こそ気が大きくならないように行動し、
利益率や販管費率を注視し、悲観的に考えてみましょう。

人を雇うかアウトソーシングするか、じゅうぶん検討することも大切かもしれません。


[編集後記]

3連休は、クライアントの決算打ち合わせ以外はフリー。

娘に「お風呂の壁に描けるクレヨン」をあげたら、描いては消し、をガンガン繰り返しています。
1日1日上達するので驚きです…。

この記事を書いた人 入野 拓実
独立3年目の30歳。自称「とっつきやすい系税理士」
『得意分野⇒フリーランスの法人化/中小企業の経営分析/自力申告サポート/独立起業支援』
ブログは平日毎日更新。遠方・スポットにも対応。セミナー自主開催。
1989.3.6生まれ。妻・娘(3歳)と3人暮らし。
エンジョイゲーマー・音楽オタク。基本カジュアル。
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ABOUTこの記事をかいた人

音楽オタクで一児のパパな30歳の税理士。 遠方の方やスポットのご相談にも対応しています。 得意分野 → 法人成り・財務分析・残るお金を最大化するためのアドバイス。 ブログは平日毎日更新、フリーランスや社長向けの財務・経理や、自分のワークスタイルについて書いています。