月次決算は早さ>正確さ。スピーディに月次を終わらせるための3つのポイント




月次決算は、正確さよりも早さを重視すべきです。

月次決算の目的と求められるスピード感

月次決算の目的は、直近の成績を把握すること、そしてそれを活かして今後の経営判断をすることです。

直近の成績を経営判断に活かすためには、スピード感が大切です。

 

月次決算を早く行っていれば、経営上の問題に気付くのも早くなり、手を打つのも早くなります。

月次決算が遅く気付くのが2ヵ月後・3ヵ月後になれば、打つ手がなくなってしまうかもしれません。

 

だからこそ、毎月スピーディに月次決算を行うことを勧めています。

 

月次決算を毎月行っている会社の場合、数字の提出は翌月の初週、その数字を分析して報告するのは2週目半ばまでに行うくらいのスピード感が理想です。

僕の場合、月の初めの営業日に前月の経理をまとめています。今日(2/1)も1月分の経理を全て済ませました(たいした量ではないからできることですが)。

 

スピードと正確さのバランス

スピードと正確さ。一見矛盾するこの2つのバランスをどうするかが問題です。

「90点はキープしつつできる限りはやく」くらいが落としどころでしょう。

 

経理の仕事は時間をかければ100点取れますが、そのせいで遅くなったら意味がありません。

かといって、50点や60点だと情報として不十分です。

 

月次決算の目的が、財務状況の把握・意思決定を迅速に行うため、ということを考えると、

意思決定に影響がないレベルの間違いや不確定要素はスルーすることも大切かな、と思っています。

 

年に一度の本決算の場合は1円のズレも徹底的に洗いなおしますが、月次の段階でそこまでやる必要はありません。


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本決算は外部に提出する書類ですが、月次決算はあくまでも会社内部で使う資料だからです。

 

月次決算を早く行うためのポイント

メリハリをつける

まず、絶対に合わせるべき重要なところとそれ以外とでメリハリをつけるべきです。


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絶対合わせるべきなのは、

  • 売上と原価
  • 金額が大きな取引
  • 給料などの重要な科目

といったところ。

発生主義の徹底も同じく重要です。

 

僕はチェックについても、重要なところとそうでないところでメリハリをつけています。

不確定要素や小さいミスを許す

意思決定に影響を与えないミスは許しましょう。

社長が許すのはもちろん、経理担当者自身も気にしないことが大切です。

 

例えば、仮払金が残っているとか、決済や請求の手続きが遅れた、経費精算が遅れた、などの不確定要素。

僕の場合、こういったものは数字はいじらずに補足資料を作って説明するだけに留めます。金額によってはそれすらもしません。

 

ミスでいえば、少額な経費の入れ忘れとか、資料の見栄えとか、誤字とか。

この辺はスルーでもいいのかな、と。

手入力をしない

記帳をする時に、なるべく手入力をしないことも大切です。

例えば、ネットバンクの明細や在庫など、データとして残っているものは加工すれば会計ソフトに取り込めます。

(紙ではなくデータとして残しておく、という意識も大切です)

 

レシートのOCRスキャンは数字の読み取り精度が甘いので、慣れている方は手入力のほうが速いのが現状ですが。。

ネットバンクの取り込みについては以前も記事にしています。

参考記事:ネットバンクのExcel(csv)明細データを弥生会計にインポートする方法


[編集後記]

昨日は、クライアントの月次をまとめたり、スポットの税務相談を受けたり。

娘が家の中でベビーカーに乗りたがります。
自分で乗り降りしては、「押してー」と。最近外で乗らなくなったからでしょうか。

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この記事を書いた人 入野 拓実
独立4年目の31歳。自称「とっつきやすい系税理士」
中小企業やフリーランスの税務顧問、相続税申告のほかに、
自力申告・独立支援・法人化などのコンサルティング業務を行っています。
各種セミナー、執筆実績多数。
1989.3.6生まれ。妻・娘と3人暮らし。
スーツよりセットアップ派。
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