フリーランスの資金繰り。手取り額は、税金・保険料・年金を払った残りだと意識する。




フリーランスになると、自分で税金を納付する必要があります。

そのため、お金の管理をするときは、納税資金についても考慮することが欠かせません。

確定申告時期になって、「えっこんなに税金払わなきゃいけないの!?」…と慌てることは避けたいものです。

 

手取り額をすべて使ってよかったサラリーマン時代

サラリーマンは、給料から、税金や社会保険料を天引きされていますよね。

それらを引かれた残りの金額が、振り込まれています。

このいわゆる「手取り額」は、可処分所得とも呼ばれ、全て自分の自由に使っていいお金です。

税金も保険料も、会社を通して既に支払ってしまっていますから、「来月は~税の支払がある」とか、「納税資金は十分か」という心配をすることはないでしょう。

しかし、フリーランスになってもこの感覚のままでいると危険です。

 

フリーランスは自分から税金を納める

フリーランスは、自分で税金や保険料を払っていくことになりますから、納税資金についても自分で管理する必要があります。

日々仕事をしていく中で、売上が発生し、そこから経費を払っていますよね。

残ったお金がいわゆる利益(所得)です。

ポイントは、この利益に税金がかかってくるということ。ですから、利益を全て使ってしまうと、納税資金が残らないことになります。

フリーランスの手取り額は、利益ではなく、

利益からさらに税金や保険料を払った後の金額です。

言葉にすると当たり前のようですが、「税金は自分で払う」という感覚が身につくまでは、利益を手取り額だと勘違いしてしまう方が意外と多いのです。


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サラリーマン時代と違って、税金や保険料は会社が引いてくれるわけではありません。


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自分で納税資金まで考慮して、資金繰りを考えていく必要があります。

 

資金繰りの意識を身に付けるために、「税金はいつ払うのか」を把握する

一般的なフリーランスが払わなければいけない税金は、

  • 所得税
  • 住民税
  • 事業税
  • 消費税(課税事業者の場合)
  • 源泉所得税(人を雇っている場合)

の5種類。

この5つの税金をいつ払うのか、月別にまとめると、次のようになります。

  • 1月…源泉所得税、住民税
  • 3月…申告所得税・消費税(自動振替の場合は共に4月下旬)
  • 6月…住民税
  • 7月…源泉所得税、所得税予定納税
  • 8月…住民税、個人事業税、消費税予定納税(自動振替の場合は9月下旬)
  • 10月…住民税
  • 11月…所得税予定納税、個人事業税

さらに、固定資産や償却資産を持っている方は、2・4・7・12月に固定資産税・償却資産税の支払も。

ほぼ毎月、何らかの税金を払わなければならないわけです。

加えて、国民健康保険は年10回、国民年金は毎月納付しなければなりません。

 

納税資金で慌てず、資金をショートさせずにお金を回すためには、

  • 毎月経理を行う(大まかな税額の把握、資金繰り表を作る)
  • 住民税・国保・国民年金は口座から自動振替にしておく
  • 利益の3割を納税資金としてプールしておく

といったことが有効です。

毎月経理のハードルが高い(時間がない、税理士がついていないなど)場合には、下の2つだけでも効果があります。

国保・国民年金のような、毎月ほぼ定額のものについて自動振替にすることで、実質的にサラリーマン時代の天引きと同じ感覚になりますし、

ざっくりと所得税2割、住民税1割と考えれば、利益の3割をプールしておけば、その2つの税金については払うことができます。

(それ以上の税率になる方は、税理士にアドバイスを受けたほうが無難かもしれません)

 

予定納税についてはこちらの記事をどうぞ。

 

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この記事を書いた人 入野 拓実
独立4年目の31歳。自称「とっつきやすい系税理士」
中小企業やフリーランスの税務顧問、相続税申告のほかに、
自力申告・独立支援・法人化などのコンサルティング業務を行っています。
各種セミナー、執筆実績多数。
1989.3.6生まれ。妻・娘と3人暮らし。
スーツよりセットアップ派。
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